人事×保健師のタッグで挑む健康経営。エムステージが描く“持続可能な組織”とは

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株式会社エムステージは2026年度、「健康経営優良法人」において、上位500法人のみに与えられる冠称「ホワイト500」に初めて認定されました。「健康経営優良法人」は、日本健康会議が進める健康増進の取り組みをもとに、特に優良な健康経営を実践している法人を顕彰する制度です。当社は今回で8年連続の認定となりますが、「ホワイト500」への初選出は、当社の健康経営がより高い水準で実践されていることが評価された結果と言えます。

健康経営は、当社のビジョンである「持続可能な医療の未来」を実現する基盤となる「持続可能な組織」づくりに欠かせない要素です。今回は、その推進を担う「健康経営推進事務局」の川嶌さんと石倉さんのお二人に、初認定の舞台裏や、めざすべき組織の姿についてお話を伺いました。

株式会社エムステージグループ 人事ブランド戦略部 川嶌さん(右)
新卒で入社した総合人材サービス企業で営業と人事を経験後、2024年に株式会社エムステージグループに入社。現在は採用や健康経営推進等、人事領域において幅広い業務に携わる。

株式会社エムステージ 産業保健事業部 保健師業務部 石倉さん(左)
新卒で産業保健師として就職。経営大学院を経て様々な分野でキャリアを積んだ後、2006年に産業保健活動を再開。2020年に株式会社エムステージに入社し、産業保健師として社内外問わず多くの社員と組織の健康をサポートしている。

――まずは、お二人のご経歴と現在の業務内容を教えてください

川嶌さん:私は新卒で入社した総合人材サービス企業で、4年間営業として奔走した後、人事部で専門職の採用に携わりました。さらに自身の幅を広げたいという思いから当社へ入社し、現在は採用と健康経営に携わっています。

石倉さん:私は産業保健師としてキャリアをスタートしましたが、その後小売業の経営管理や、会計・業務のコンサルタントなど、様々な職種を経験しました。その中で、経営には社員の健康とモチベーションが欠かせないと確信し、再び産業保健師の道に戻りました。現在は多くの方の健康をサポートしながら、健康経営の観点で「働く環境」を整えることを意識しています。

――「健康経営推進事務局」として、具体的にどのような活動をされているのでしょうか

川嶌さん:事務局では、社員がより健康に働ける状態をめざし、健康課題の把握や解決策の提案、健康情報の発信などを行っています。一方で、健康経営は事務局主導の施策だけに留まらず、社員一人ひとりが「自分ごと」として取り組むことで、初めて組織全体の底上げにつながります。日々の業務が忙しい中でも、自身の健康をケアできる組織でありたい。そのために、事務局としてどうアプローチできるかを常に考え、施策を企画・実行しています。

石倉さん:こうした事務局としての施策推進に加え、私は保健師として一人ひとりに寄り添う個別対応にも注力しており、健康相談や健診後のフォロー、特定保健指導など、具体的な体調管理をサポートしています。川嶌さんは人事という視点から、より多角的なサポートを担ってくださっていますよね。

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川嶌さん:そうですね。人事の立場からは、主に入社後の「オンボーディング」を通じて社員をサポートしています。数ヶ月に一度の面談で対話を重ね、表情や健康状態に細かな変化がないかを確認しています。業務の悩みに限らず、社員の本音と向き合い、「より満足度の高い働き方」を共に模索することが、組織全体の改善につながると考えています。

――先日、「ホワイト500」に初認定されましたね。発表後、社員の皆さんの反応はいかがでしたか

川嶌さん:多くのメンバーから「すごいですね」「おめでとう」と温かい言葉をかけていただきました。実のところ、私が事務局長に就任した当時の最大の課題は、「社員の健康意識の向上」でした。自分の健康に対して無頓着なメンバーも多く、「どうしたら健康経営を自分ごととして捉えてもらえるか」と日々頭を悩ませていたんです。そうした背景があったからこそ、今回の認定をきっかけに社内の関心が高まっている現状は、非常にポジティブな変化だと感じています。

石倉さん:私も社員の心境の変化を肌で感じています。今回、認定取得のニュースを伝えた際、事務局以外のメンバーからも多くの前向きなフィードバックをもらえたのは大きな進歩でした。単に「認定された」という事実ではなく、その達成感を組織全体で共有できたことが何より嬉しかったですね。「健康経営についてもっと詳しく知りたい」という声も上がっており、確かな手応えとともに、今後のさらなる発展性を感じました。

――「ホワイト500」という目に見える形の認定が、社員にとって健康を自分ごと化する大きな一歩になったのですね

石倉さん:はい。私はこれまで複数の会社で健康経営に携わってきましたが、やはり「社員の主体性」こそが鍵だと感じています。今回の認定は単なる会社の実績ではなく、社員一人ひとりの取り組みが「ホワイト500」という目に見える形で結実したものです。その成功体験が「やらされている活動」から「自分たちの価値を高める活動」へと、意識を変える大きなきっかけになったと感じています。

川嶌さん:まさにその通りですね。私自身、前職の営業経験から、日々の業務を優先する現場の気持ちは痛いほどわかります。しかし、今回の認定を受けて「自分たちの会社はここまで健康を大切にしているんだ」という誇りが、社員の中に芽生えたように思います。そのポジティブな空気を逃さず、無理なく、かつ自然に健康を意識できるような情報発信を継続し、さらなる自分ごと化を後押ししていきたいです。

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――今回、「ホワイト500」を取得できた最大の要因は何だったのでしょうか

川嶌さん:まず大きな土台として、長年「健康経営優良法人」の認定を積み重ね、高い水準を当たり前にしてきたことがあります。その上で昨年度、事務局を正式設置したことが転換期となりました。グループ全体を俯瞰して把握し、あらゆる角度から施策の抜け漏れをチェックできる体制が整ったんです。

さらに、石倉さんのような保健師が事務局に加わったことで、専門性が飛躍的に向上しました。保健師の方々は、人命に関わることへの責任感がとても強いと感じます。当社のコア文化である「オーナーシップ」を存分に発揮し、組織全体の健康意識の底上げを牽引していただきました。

石倉さん:そういっていただけると光栄です。ただ、役員の方々が非常に協力的だったことも大きな要因です。健康経営優良法人のフィードバックデータを見ても、他社と比較して「経営層の関与度」が高く評価されていました。役員自らが主体的に健康経営を推進する姿勢は、当社の大きな強みだと言えます。

――最後に、お二人が理想とする「職場の姿」について教えてください

川嶌さん:事務局が管理せずとも社員が主体的に健康を維持し、持続的に成果を出し続けられる組織が理想です。そのために、一人ひとりの「健康リテラシー」の向上を全力でサポートしていきたいと考えています。「持続可能な組織」を自ら体現し、次世代を牽引する企業として認められるよう、目の前の課題に真摯に取り組んでいきます。

石倉さん:そうですね。持続可能な組織への第一歩として、一人ひとりがセルフマネジメントをできる状態を確立していくことが大切だと考えています。そして、それぞれが互いに良い影響を与えあい、「社会関係資本(信頼や結びつきといった資産)」を構築できる会社でありたいです。「社会伝搬」という言葉があるように、人の感情や行動、考え方は、想像以上に広く影響を及ぼします。だからこそ、これまで以上に、「主体性」や「明るい空気」が伝わっていく風土を会社全体で醸成していきたいです。